我が家でホームシアターを構築した時に調べたこと、気づいたことを中心に ホームシアター構築の仕方を説明していきます。
スピーカーの設置場所を決める
「配置を決める」では大まかにどの辺りにスピーカーを配置するかを考えました。このページでは「部屋のどの位置にどの角度で設置するか」「部屋で理想的な配置場所はどこか」を見つける方法を紹介していきます。
レーザーセッターを使わず、家庭ですぐに用意できる道具で理想的な配置場所を見つける方法です。
スピーカー設置済みでも、角度の調整などに役立つ方法ですので、ぜひチャレンジしてみてください^^
■準備
・用意するもの
角度などを精密に確実に設置する場合、レーザーセッターを使いますが、ここでは、一般的に家にある道具を使っていきます。必要な道具は以下の通りです。
・分度器
・糸(水糸)
・画びょう
・テープ
・マジック
・下記の写真の図(ダウンロード後、解凍して印刷してください)+台紙
必要な道具。画びょう、分度器、水糸。
テープ、マジック、角度がわかる図(上記リストからダウンロード)
・準備
下記右の画像のように使います。 まず、図は印刷した状態では強度不足なので、段ボール紙などの台紙に貼り、図の中心点に画びょうを刺します。次に輪を作った水糸を画びょうに引っ掛けます。これを使って、ちょうどよい角度のスピーカー設置場所を探していきます。
水糸の一端で輪を作る。
中央に画びょうを刺して、輪にした水糸を引っ掛けて使います。
■図を設置する
・試聴位置を決める
試聴位置が全ての原点となりますので、まず試聴位置を決めてください。
・図を設置する
試聴位置が決まったら、そこに図を置き固定します。テープなどで固定するといいでしょう。 私の場合、発泡スチロールを積み上げて、頭の高さに合わせて台紙を固定しました。必須ではありませんが、高さを合わせると、若干作業がやりやすくなるようです。
図を固定します。ここでは土台にした発泡スチロールにテープで固定。
発泡スチロールを積み上げて高さを調節。
■センタースピーカーの設置場所を決める
まず、他スピーカーの基準となる、センタースピーカーの設置場所を決めます。
・センタースピーカーを正面(0°)に合わせる
水糸の片方を図の中心に画びょうで固定、もう片方を図の中心線(0°の線)に合わせて延ばしていきます。水糸のライン上がセンタースピーカーの設置場所になります。
遠くから見たところ。赤線部分はセンタースピーカーに伸ばした水糸。
上から見たところ。0°になるようにあわせます。
・試聴位置からセンタースピーカーの距離
試聴位置からセンタースピーカーの距離を測っておきます。これが他スピーカーの設置の際に役に立ちます。
具体的には、水糸にマジックで印を付けておくだけです。スピーカーに接する位置に印を付けましょう。 水糸は多少伸縮しますので、若干のズレは出てしまいます。万全を期す場合は、スケールなどで距離を測ってください。
センタースピーカーにあたるところに印をつける。これが他スピーカーの目安になる。
・センタースピーカーの角度(向き)を測る
適切な位置にスピーカーを配置しても、スピーカーがあさっての方向を向いていては意味がありません。スピーカーの向きを調整しましょう。
視聴位置から伸ばした水糸をスピーカーにあて、分度器で角度を測ります。スピーカー正面に分度器をあて、水糸が90°の位置に来るように方向を調整してください。
スピーカーに分度器をあて、糸の位置が90°になるようにあわせる。
■他スピーカー(センター以外)の設置場所を決める
センター以外のスピーカーの設置方法は以下になります。ここではフロントスピーカーの例ですが、他のスピーカーも基本的に同じことの繰り返しになります。
・試聴位置からの角度調整
手順はセンタースピーカーとほぼ同じです。 センタースピーカーを基準として、設置場所が決まってきます。 フロントスピーカー、サテライトスピーカー(リアスピーカー)を左右対称の角度に設置することを心がけてください。
図は動かさずに、30°の位置にあわせて糸を伸ばしていく。
・試聴位置からの距離
距離については、センタースピーカー設置の際に水糸につけた印を使います。視聴位置から水糸を伸ばして、印がついた位置がスピーカーの設置場所になります。
部屋の都合でぴったりの距離に設置できない場合もあります。その場合はアンプ側の設定で調整することも可能なので水糸の延長線上にスピーカーを設置しましょう。
センタースピーカーの時に付けた印が距離の目安。印に合わせてスピーカーを設置。
・スピーカーの角度
スピーカーの向き(角度)を合わせます。スピーカーに分度器をあてがい、水糸が90°の位置にくるように設置します。
スピーカーに分度器をあて、糸の位置が90°になるようにあわせる。
他スピーカーも以上の手順を繰り返して、設置してください。
サブウーハーは距離や角度を気にする必要はありませんので、「反響しない場所」であれば好みにあわせて設置できます。
以上のように設置場所を決めておくことで、ホームシアターの臨場感もグンとよくなります。